「彩遊記」


その5

時差ぼけの為早朝に起床、
ちょっと早めの朝食をとるためホテル最上階へ。
パンやヨーグルトなど軽い食事をとってから
すぐ傍のベランダで食休みをとりました。
・・・私が最初に学んだのは、
その洗濯物を干す程度にしかないベランダで、でした。
前回『日本という環境を考えさせられました』と書いたのですが
駅や、建物や、人や、乗り物、町並み等
何の変哲も無い物を見てそう感じたのです。
芸術が生活の一部なんだ、と。
この感動は実際に見ないと
私などの文才では伝わらないものだと思いますが
エリカと2人、何の言葉も浮かばなく、ただ
「来て、良かった。」
と交わした印象が鮮明に残っています。

さて、二週間の講習がやっと幕を開けるのですが
寄宿したのは中学校の寮らしい所・・・
が、そうは思えぬ綺麗な作りで、着いて早々
初めての修学旅行の様な子供染みた高揚で胸がいっぱいでした。
小さい部屋を上下に分けて梯子をかけた部屋を何度も上り下りして、
何とか荷物を棚にいれ終えた後イタリア語の本をリュックにつめて
さぁ、いざ探検に 出発です(*´`)ノ 笑

探検での一人目の遭遇者は、
息を切らして4階の階段を上がってきたイタリア人のGloria。
第二回で書いたメッツェーナ先生来日の時におっかけて来ていて
以前会った事がある唯一の外国人でした。
私の方はたった一人で来た同い年の同い年には見えないイタリア人を鮮明に覚えていた
のですが、
何人もいた日本人の一人をそう覚えてはいないだろう・・
そう思っていた瞬間
「AYA!!」
の声に驚愕。両手を広げて抱き上げんばかりのhugに
歓喜あまったという様なキスで迎えてくれました。
数年ぶりに会った親友でも、きっとこんな風には・・
なんて考えていたらグローリアから更なる驚愕発言連発。
「明日の11時から私のレッスンなんだけど聞きに来られる?
明日はベートーヴェンを弾くから聞きにきて!」
これには驚きました。
レッスンは聴講自由なのですが
日本人で、同ラインで音楽を学んでいる者同士が
レッスンの聴講を誘う、というのはあまり無い光景です。
「耳がくさるから聞きに来ないで!」なんて
よくわからない謙遜は度々耳にするのですが・・(笑)
グローリアからは多くを学びました。
コンサートの前日の
「本当に来れる?〜時からよ?絶対聞きに来て!」や
指を痛めてしまった次の日の
「昨日は指を痛めて練習出来なかったけど今日は凄く練習したから絶対上手くなってる
と思う。明日の現代曲はとても難しいけど素敵な曲よ。」等の何でもない発言に
音楽をやっていく上での本質を垣間見たようで
10年以上もピアノを弾いてきて、
何故今更そんな事に気付いたんだろうと
エリカと寮の大きなテラスで布団を持ち出して
夜まで語り合ったりもしました。笑

外国人の中でも抜きん出て大人びていて誰とでも友達で、
英語が(かなり)イマイチな私をbarへ連れて行ってくれたり
(barはイタリア語で「バール」と発音し、ここは珈琲を飲む所でした)イタリア語を
教えてくれたりした
大事な大事な遭遇者でした。

学ぶ事ばかりでしたが
毎日が楽しくてあたりが暗くなるのさえ悲しい程でした。


その4

関西空港から約12時間・・。
一緒に行く日本人は亜樹先生含め6人で、
半日もの長い空の旅で隣の座席に座ったのは
今回の講習最年少のエリカでした。
機内で二人、チョット大声では言えませんが
「buongiorno」(こんにちは)から勉強し始めたイタリア語。
慣れていない為数字さえも一苦労・・。
しかし大きな声で
「uno!due!tre!quattro!」(1,2,3,4)と言っていても
横の外人も前の外人も誰も私達を見ない。
もしかして通じていないんだろか・・と二人で無駄な心配をしながら
何とか簡単な挨拶や数字などを覚え終わって
やっと着いたアリタリア空港からまた1時間ほどバスで移動。
ホテルに着いたのは夜の八時頃でした。(日本時間約午前3時)

それから眠い目をこすり地下鉄に乗ってmilanoからduomoへ。
ドゥオモは生憎工事中で正面からは見えませんでしたが、
近寄ってみてその精密さに絶句。
駅の目と鼻の先にあるその建物に、「日本」という環境を考えさせられました。
(長くなるのでこの話は次回に・・)
ドゥオモのすぐ傍にあるガレーリアを見て
年少二人の「すごーい!何かミレナリオに似てるね!」の発言に一同失笑。
イタリアのガレーリアを元にミレナリオを作ったそうです。
皆様、知っていましたか?(笑)

真昼かと思う程明るい夜の観光を終えてドゥオモで食べた夕飯は、
びっくりする程大きなピザと見た瞬間口があいてしまった程豪快なサラダ。
いくらか大袈裟に見える大きなビンに入ったminerale(ガス無しの水)で乾杯、
長いようで短い、短いようで長い二週間の始まりです。


その3

皆様お久しぶりです。
ほとんどご自宅にいらっしゃらない亜樹先生にかわって、
暑中お見舞い申し上げます。(笑)
八月の猛暑、どうお過ごしでしょうか。

さて、私は高校生なので一年の十二分の一も
「夏休み」なるものがあります。
当然「どこか行った?」等の会話が友達同士で交わされる訳ですが
私はたぶん、こう答えるのでしょう。
「ん?ヨーロッパかな(*´o)b
そうなのです!行ってきたんです、ヨーロッパ。
ヨーロッパといっても一日だけイタリアに泊まって、
約二週間スイスでの夏期講習でした。
「海外の講習なんて凄いね!」なんて言葉を貰えそうですが本当は、
ヨーロッパかな とか言って調子に乗って人に言う理由も
あんな顔して言う理由も全然無いです。
凄いどころか実はかなり多くの人々に迷惑をかけて行った講習でした。
ごめんなさい・・ρσ_σ、)
本当に凄いのは私のピアノを理解してくれて講習に参加させてくれた家族達と、
スイスの講習や現地でのコンサートの為に多大な労力を注いで下さった亜樹先生です。
本当に沢山の人々に応援して頂いて、ちょびっとずつだけど進んでいく私のピアノ。
長くなると思いますが感謝を込めて、スイス講習の日記を書きたいと思います。


その2

こんにちは皆様。彩です。
厚かましくも連載させて頂きました。
小春日和がちらほら見え隠れするこの頃ですが
隠れてないで早く出てきて欲しいです (´`)・:*:
それにしても春眠暁不覚とはよく言ったものです。
遅刻の理由になる程春の息吹は心地良いです(´`*)♪
当方初春にやられて大変満喫した日々を過ごしております・・(笑)

さて本題です。「クラシックにおいて」忘れておりません。
先日行われたブルーノ・メッツェーナ先生のレッスン、
及びリサイタルについて知っている、又聞いた方が多数と思いますが
恐れ多くも今回の議題はこれと決めております。

まず先に感想を言えば、圧巻でした。
圧巻された事柄から自分のこれからやるべき事を考えると
弾いている途中に暗譜を間違えてしまう、
あの絶望にも似た冷や汗をかきました。「トリハダモノ」その通りです。

圧巻された事柄は山のようにありますが、大きく分けると
タッチ ペダル フレーズ この3つです。音楽を大きく左右する要素です。
視力2.0を誇る私の目から見ても鍵盤からひと時も離れない連打スタッカート、
「這う様に」というイントネーションそのままの分散和音を確立するタッチ。
瞬間の雲の様な音、短命な残らない音、尾を引く音、
たかが何cmかを右足で自由に操り十色を奏でるペダル。
安堵や緊張を、体が円を描く様に動く程自然に作られたフレーズ。

でも何より「こんな音、今の私が幾ら頑張ったって!」と思わせる
悟りを開いたと言わんばかりの、落ち着いた深い所の音。
音楽は人を語るのかもしれない・・。
そう感じたリサイタルとレッスンの、長い二日間でした。

さて、どうやら大人しく真面目な文学少女というイメージを持たれている様ですが(笑)
私にも陽君の様な見当もつかない過去や現在があります。
反発に生きた少女が音楽に魅入っていくロマンを・・乞うご期待下さい(笑)

謎めいた所で第2回は御暇します。Ciao(*’―’*)ノ


その1

赤裸々日記はまだかな?と思って
クロアキネットのこのページに飛ばれた方、こんにちは( *´`)ノ
期待を裏切ってしまうのですが、はじめまして。
陽君の文章が中々完成しないという事で白羽の矢が立ちました。
彩と申します(^^*)代理に近いですが、宜しくお願いします♪
毎回小分けに、少しずつ更新して行くので
どうか皆様、温かいご声援をお待ちしております(笑)


自己紹介から入るのですが、
私は音楽高校の2年生で、初回に日記を書いていらした
めぐみさんの一個下の学年です(*’’*)ノ
学校は都心で、毎朝ラッシュに養分を吸われている日々です。
私服通学なのが唯一の救いなのですが・・。
制服のあの、寒そうな姿といったらもうたまりませんね。


さて、赤裸々な日記は陽君にまかせて
私は真面目に 清く正しく美しくとしましょう(*’-^)
書いて行くのは「クラシックにおいて」。これが本題でございます。
女子高生の癖に真面目に語りやがってよー。
とお思いでしょうか?お思いですね・・。
でも、クラシックは堅物故の魅力があると思います。
私がその堅物とサシで勝負して、ボコボコになりながらも
「こいつ本当は良い奴なのかも・・」
なんてぼーっと思えるようになったのもごく最近なのです。
監督をして下さったのは勿論亜樹先生です。
雑草の様に好き気ままに伸び放題だった私の音楽と
亜樹先生も戦って下さいました(*^^*)
メールでの討論、時には腹筋をしたりケーキを食べたり(笑)
本当にレッスンが楽しみになりました。


私がこれから徒然書いていく話はその過程にあたります。
今まで、そしてこれからの堅物との対戦記録を綴っていくつもりです。
拙い文で 読むに値しねーな(`Д´)  と思っても
それは女子高生という若さ故お許し下さいませ(笑)


では、初回はこれで御暇します。次回を、お待ち下されば光栄です(^^*) 


topへ